浮腫みとは、体内の水分が適切に排出されず組織に溜まってしまう状態を指します。
足の浮腫みの原因は主に生活習慣や健康状態に起因します。
生活習慣の一例としては、長時間の立ち仕事や座りっぱなしの生活など、足首の運動が十分に伴いことで循環が悪くなることが挙げられます。
健康状態の一例としては、脳卒中の後遺症として片麻痺になると、これも下肢の筋肉が十分に働かず浮腫みが助長されてしまいます。
慢性的な浮腫みの場合には、心疾患や肝臓・腎臓などの内臓疾患が原因の可能性もあるため、病院受診が必要な場合もあり注意が必要です。
そうでない場合には、加齢による筋肉量の低下や運動不足などが原因として考えられるため、自身でも改善することが可能です。
しかし、高齢になると外出の機会も減り、動く機会も減ってしまうため、より運動不足となって悪循環に陥ってしまいます。
足首の浮腫みは足関節の可動性を阻害し、歩行中の転倒リスクも高まるため、早期の予防が重要です。
目次
浮腫みの原因その①「足の筋力低下」 原因は「サルコペニア」と「廃用性筋萎縮」の2つ。
足の浮腫みが発生する原因の一つは、ふくらはぎにある「下腿三頭筋」の筋力低下が挙げられます。
「下腿三頭筋」は」「腓腹筋」「ヒラメ筋」という筋肉で構成されており、つま先で蹴りだす力として作用します。
これらの筋肉が収縮し、筋肉内部の深部静脈が圧迫されることで、血液を心臓に送りだし足にたまった水分も排出しています。
そのため、この筋肉が減ってしまったり、筋力が低下することで足が浮腫みやすくなってしまいます。
そして、高齢者にみられる筋力低下の原因は主に2つあります。
一つは「サルコペニア」といって、筋肉を構成する筋線維数そのものが減り、また一つ一つの筋線維横断面積も減少する状態です。
筋力は筋線維横断面積に比例する関係にあるため、面積が減るうえに筋線維そのものが減ると、その筋肉が発揮する筋力は低下します。
「サルコペニア」は加齢が原因となる「一次性サルコペニア」と、運動・栄養不足や疾患が原因となる「二次性サルコペニア」に分かれます。
筋力低下の原因のもう一つは「廃用(不活動)性筋萎縮」です。
こちらは筋線維数自体に変わりはないものの、普段の生活で運動量が低下することで筋線維横断面積が減り、筋力が低下する状態です。
加齢により発生する「一次性サルコペニア」は老化に伴い生じるため、完全に予防することは難しいところです。
しかし「二次性サルコペニア」や「廃用性筋萎縮」の場合には、運動量の低下に対して適切に対応することで予防が可能です。
浮腫みの原因その② 「足関節の可動域低下」つま先が十分に持ち上がらない人は要注意
上述した通り、つま先で蹴る動作(足の底屈)はふくらはぎの静脈を圧迫して血流を心臓に送り出します。
また、反対の動きであるつま先を持ち上げる動作(足の背屈)でも静脈血流速度が増加するという研究結果がみられています。
そして、この動作は自身の力ではなく他動的につま先を持ち上げることでも血流量を改善することが可能といわれています。
実際に、深部静脈血栓症の予防リハビリの一環として、リハビリの先生が患者さんに対して他動的背屈運動を行うこともしばしばみられます。
これも足首が曲がることによって下腿三頭筋内部の深部静脈が圧迫されるため、血液を心臓に送り出すことが出来るのです。
そのため、足首が固くなっている人は歩行中の深部静脈への圧迫力が低下し、足が浮腫みやすくなってしまいます。
筋力維持には運動が一番と思いきや・・・EMS(電気的筋刺激)でも筋力は維持・向上できる
若年者や健康な方の場合は、日々の運動を行うことで足の筋力を維持することは出来ます。
しかし、病気やケガで外に出る機会が減ってしまえば、おのずと筋肉が活動する機会も減り、筋肉量や筋力は低下します。
そんななか、EMSを用いたアプローチは、適切な設定で実施すれば筋力維持の効果が期待でき、運動が難しい人にも効果的です。
EMSは主に筋肉や運動神経に対して電気刺激を送ることで、筋肉を収縮させて筋力維持や増強を行う治療法の一つです。
医療現場でも、脳卒中による片麻痺の患者さんに対して随意的な関節運動を再獲得するためにEMSが使用されています。
楽天やAmazonでも様々な商品が購入でき、折り畳みできる物やシート状の物など、利用シーンに合わせた商品が販売されています。
利用者の使用した感想を確認すると、1万円以内で購入できる商品によっては、1年も経たずに故障してしまう場合もあるようです。
それでも、1回に数千円もかけてマッサージに通うよりはお得に浮腫みを解消できる可能性があるため、活用を検討したいところです。
また、販売されている商品は足裏からの電気刺激を中心としたものが多い印象です。
浮腫み解消という観点で見ると、本来は下肢の静脈還流量を改善するために必要な刺激対象は下腿三頭筋=ふくらはぎです。
下腿三頭筋は腓腹筋とその奥にあるヒラメ筋で構成されますが、深部筋肉のヒラメ筋も含め足裏からの刺激では効果が不十分とも考えます。
また、浮腫みの原因その②で述べたように、足関節の可動域を維持するうえでは、電気刺激と同時に足首に動きが伴う方が効果的と言えます。
「シックスパッド」でおなじみの株式会社MTG様では、これらの問題点に対して効果的な商品を開発されています。
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浮腫みで足の大きさに左右差がある場合には、「パーツオーダー」を活用。
浮腫み解消グッズを試したり、運動で浮腫みの予防をしても、実際に解消するのは一苦労。
例えば脳卒中後の片麻痺の後遺症で、麻痺側の足だけが浮腫む場合も、筋肉が十分に働かず思うように浮腫みの解消がいきません。
また、足のサイズに合わない靴を履き続けることは静脈還流量の低下を助長し浮腫みの悪化につながります。
浮腫みによって足のサイズに左右差がある場合には、無理に同じ大きさの靴を履かず、左右それぞれにあったサイズ選びが重要です。
靴のサイズ選びについては、以下のページからご覧いただけます。
そして、介護シューズでおなじみの徳武産業様が提供するあゆみシューズは、この左右差のある足にも対応することが可能です。
一足の購入はもちろん、片側だけの購入や左右の大きさを変えて靴を注文することができます。
購入は公式サイトだけでなく、楽天市場やヤフーショッピングからも可能です。
また、「パーツオーダー注文サイト」を活用すれば、よりその人に適した靴を作成することができます。
浮腫みに対するパーツオーダーの一例には、「ベルトの長さ変更」があります。
靴のサイズを左右で変更するだけでなく、浮腫み側の靴ベルト長くすることで、しっかりと靴を履くことが可能です。
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