加齢に伴い足の筋力が衰えると、バランスがとりにくくなって転倒する危険性が高まります。
そんなとき購入を考えるのが転ばぬ先の「杖」。
2025年4月現在、介護保険を用いて杖のレンタルや購入が可能となっており、最近はデザイン性の高い杖も増えています。
しかし、杖といっても様々な種類があるため、どれが体に合っているのか?使い方は?など等、様々な疑問が浮かびます。
この記事では・・・
- 介護保険で借りられる杖
- 介護保険で購入できる杖
- 杖の高さの決め方
について解説していきます。
~介護保険で借りられる杖~
杖は要支援1から要介護5の方まで、介護保険被保険者であればレンタルのサービスを利用することができます。
給付対象となるものは、以下の種類のみとなっています。
・多点杖 ・松葉杖 ・クラッチ杖
~介護保険で購入できる杖~
令和6年4月からは、介護保険の改正によって、「一部の福祉用具に係る貸与と販売の選択制の導入」が開始されました。
そのため、現在は「単点杖」(松葉づえを除く)及び「多点杖」が、介護保険の利用により費用の1~3割で購入が可能です。
一般的に街中でも見かける足が1本の杖(T字杖など)は介護保険の適用にならないため、購入前は注意しましょう。
~杖の高さの考え方~
杖の高さを決める方法はいくつかありますが、いずれも自然に立った姿勢で以下が挙げられます。
①大腿骨大転子(ふともものつけ根の出っ張り)の高さ
②手関節(尺骨茎状突起)の高さ
③つま先から前方15cm、外側に15cm進んだところに杖を置き、グリップを握った際に肘が30度程曲がる高さ
④身長(cm)÷2に2~3cmプラスした高さ
①~④は、おおむね同じ高さになります。
これは、主に肘関節を伸ばす(伸展)筋肉である上腕三頭筋が最も力を発揮しやすい角度になりやすいからです。